ファクタリングに関する悪徳業者の手口

2020/09.30

ファクタリング業者をうたう業者の中には闇金業者まがいの悪質な取引を行っていることがあります。そもそもこうした業者はファクタリング業者とはいえないのですが、ファクタリングが悪徳業者の隠れ蓑となってしまっている現状があります。

本記事では、なぜファクタリングが悪徳業者の隠れ蓑となってしまっているのかを解説すると共に、ファクタリング契約をする前にチェックしておきたい悪徳業者の特徴などご紹介していきます。

ファクタリング業者を装う悪徳業者

しかし、この事件の内容を詳しくみてみると、実は逮捕された業者はファクタリング契約をしているのではなく、ファクタリング業者をうたい違法な金利で金銭を貸し付けるといったことを行っていた闇金業者でした。ファクタリング業者の中には、残念ながらこうした違法な契約を行う業者もある点に十分注意する必要があるでしょう。

ファクタリングは違法なのか？

まず確認しておきたいこととして、ファクタリングは違法なのか？という疑問がありますが、もちろんファクタリング自体は適法な取引です。先ほどの事例でご紹介した通り、お金を貸し付けるとなると貸金業として登録する必要がありますが、ファクタリングは売掛債権を売却してその対価としてお金を受け取るというもので、貸付けにはあたりません。

ファクタリングが悪徳業者の隠れ蓑になりやすい理由

ファクタリング契約は適法な取引で、ほとんどの業者が優良な業者ですが、一部の業者が先ほどご紹介したような悪徳業者として存在しています。理由としては、やはりお金に困った人が最後に利用する先がファクタリングであることが多いということが挙げられるでしょう。

ファクタリングは銀行からの融資などと同じく企業の資金調達法の一つだといえます。しかし、金融機関からの融資と比べて手数料が高いこともあり、資金調達に際して融資もファクタリングも利用できるのであれば、融資を選択する方が多いはずです。

もちろん、全てがそうではありませんが、金融機関からの融資を断られて、できるだけ早く現金化したいといった事情を抱えている方がファクタリングを利用するケースが多く、そうした弱みにつけこむ悪徳業者がいるのです。

悪徳業者を見破るポイント

ここでは、悪徳業者を見破るポイントを見ていきたいと思います。

悪徳業者の特徴

悪徳業者の特徴としては、違法な取引を短期間で繰り返し、荒稼ぎして撤退してしまうためきちんとした事務所を持たず携帯電話等で営業していることが多いということが挙げられるでしょう。

一方、優良なファクタリング会社であれば、基本的には事務所を構えているものです。そもそも、ファクタリング契約を結ぶのに取引する場所が必要になるため、事務所がないというのは非常に怪しいと考えてよいでしょう。

悪徳業者はファクタリング契約に際して契約書を作成しないということも少なくありません。これは、契約書を弁護士などの専門家に見せれば一発で違法だということが分かるからです。

ファクタリング契約をする前にここをチェックしよう

悪徳業者かどうかを見破るために、ファクタリング契約をする前に以下のような点をチェックしておくようにしましょう。

・ファクタリング会社の事務所があるか

・手数料が異常に高くないか

・登記手数料が異常に高くないか

まずは、先述の通り優良なファクタリング会社であれば事務所を構えているものです。

取引に際してインターネットでファクタリング会社の住所を調べるなどして事務所の有無を確認するとよいでしょう。

また、悪徳業者はファクタリングの手数料や登記手数料を相場より高く請求することが少なくありません。確かに、ファクタリングの手数料はファクタリング会社によって変わりますが、相場より大きく異なっている場合には注意が必要でしょう。

あくまでも目安ではありますが、2者間ファクタリングの手数料は1～15%程度、3者間ファクタリングの手数料は1～10%程度が相場となっています。これより大きく高い手数料が請求されるようであれば、契約前に一度立ち止まって再度ファクタリング会社について調査してみることをおすすめします。

ちなみに、知らないうちに闇金業者から貸付けを受けてしまっていたといったケースでは、借りたお金を弁済する必要もないので、すぐに弁護士に相談して闇金業者と話をつけてもらうようにするとよいでしょう。

まとめ

ファクタリング契約における悪徳業者の手口についてご紹介しました。

ファクタリングは資金繰りに困っているといった状況で利用することが多いこともあり、正常に判断できず、いつの間にかファクタリング会社を謡う闇金業者からお金を借りていたということにならないよう注意が必要です。

多くのファクタリング会社が優良な業者ですが、万が一のことを考えて、ファクタリング契約前には本記事でご紹介したポイントをチェックしておくようにしましょう。