支払いサイトとは?サイト調整する手段としてのファクタリング

支払いサイトとは?サイト調整する手段としてのファクタリング

売掛金を保有する企業にとって、「その入金をいつに設定するか」はとても大切な課題です。入金日が遅ければ遅いほど、資金繰りは悪い方向へ傾きます。「前年と比べ支払いサイトが長期化した」このような場合は早急に支払いサイトを短縮化できる対策を打ちましょう。ファクタリングはその有効な一手となり得ます。今回は、支払いサイトの意味とその調整に有効な手段であるファクタリングの活用ポイントについてご説明します。

理想は「短期の支払いサイト」

支払いサイトとは?

支払いサイトとは、取引代金の締め日から支払日までの猶予期間のことを指します。

「支払いサイト60日」といえば、商品やサービスの購入代金が支払われるのは60日後、という意味です。

物品の契約書を交わす際、契約金額や商品名、数量、納入期限など、さまざまな契約条件が定められます。購入代金の支払い期日の設定も重要な決定事項です。

商品の支払い日が30日後になるのか60日後になるのか、はたまた90日後になるのかで、売り手企業の経営や財政への影響は大きく異なります。

売り手にとってのメリットは?

一般的に掛け売りの場合、代金回収が早いほど経営にとってプラスです。

支払いが先延ばしになっている間も、商品の仕入れや在庫管理、建物の維持費、賃金などさまざまなコストが発生します。代金の回収が遅いからといってこれらの支払いを遅らせる言い訳にはなりません。

早期に回収さえできれば、支払いが滞ることなく経営は順調に進むわけです。

これらの点を見ればわかる通り、売り手側にとってのメリットは、支払いサイトの短期化です。

契約条件を決めるときも、営業マンには入金日を早めに設定する交渉力が求められます。

しかし、買い手企業にとっては支払いサイトを長くしてくれたほうが有利です。

新規契約で決まった支払いサイトは、その後も引き継がれる慣行で、一度60日に設定すると次回以降も入金は再来月後となるのです。

仮に支払いサイトの短縮を申し入れようものなら、取引先から経営不振を疑われる可能性もあります。

「支払いサイトが長期で固定されていて、資金繰りが危うくなったので、取引先に早めの入金を申し出たいが立場上言いにくい。しかし放っておくと経営は傾いてしまう。」このような状況を打開するには、サイト短縮と同等の効果を持つ対策を検討することです。

ファクタリングは短期支払いサイトと同等の効果を持つ

短期支払いサイトであれば経営も安定しやすい、反対に長期化すれば資金繰りが悪化して経営不振が危ぶまれることもあります。

長期化した支払いサイトの変更が難しければ、短期化と同等の効果を持つ対策を講じる必要があります。

その条件を満たすのがファクタリングです。

 

入金を早めて資金繰りを改善

ファクタリング利用で売掛債権を期日前に現金化できます。

たとえば、月の売掛金が300万円で支払いサイトが3ヶ月だった場合、3ヶ月分の未納金は300万×3=900万円。900万円のお金があるのに、3ヶ月は何も使えず売掛金だけ膨らむことになります。

これをファクタリング利用で300万円分の資金を調達することで、1ヶ月分は自由に使えるお金を確保することができ、キャッシュフローは大きく改善します。

また、ファクタリングの中でも、2者間ファクタリングであれば、取引先への告知義務がなく、迅速な契約完了で即金も可能です。

 

ファクタリングの利用で気を付けること

支払いサイト短縮効果のあるファクタリングですが、回収代金から一定の手数料を差し引かれます。

利率で考えると銀行融資で支払う利息より高額となる可能性もあるため、無計画に利用するとかえって財政状況の悪化を招くこともあります。

ファクタリングを活用する一方で、長期的な資金繰り改善に資する対策を同時に打っていくことが重要です。

ファクタリング利用は「売掛金回転期間」が目安に

支払いサイトと財務状況は密接に関係します。自社の財務状況が悪化しているかどうか調べるには、代金回収までの月数(日数)を割り出す「売掛金回転期間」の確認が役に立ちます。

売掛金回転期間を月数で求める場合、公式は以下の通りです。

 

売掛金の総額÷(1年間の売上総額÷12)=月数単位の売掛金回転期間

 

年間総売上8000万円の企業で売掛金総額が2000万円だった場合、「2000万円÷(8000万円÷12)=約3ヶ月」となります。

 

この期間が適切かどうかを調べるには、同業他社や過去の売掛金回転期間との比較がおすすめです。

同規模の同業他社と比較して回転期間が短ければそこまで問題はないのですが、長ければ改善の余地がある、と評価・分析ができます。

また、過去の回転期間と比べて長期化していれば、先々の資金繰り状況が危ぶまれるかもしれません。資金ショートにあらかじめ備えるためにも効果的な現金調達手段を検討しましょう。

まとめ

支払いサイト長期化の中では、「今すぐ使えるお金」の確保が大切です。売掛金を早期に現金化できるファクタリングはその有効な手段となります。売掛金回転期間を調べて改善の必要あると判断できる場合は、ファクタリングで打開できないか検討してみることをおすすめします。