ファクタリング契約時の注意点

ファクタリング契約時の注意点

ファクタリングは資金繰りに困ったときに利用される方が多いこともあり、焦ってしまっていることも少なくないでしょう。そうした状況にあるからこそ、契約時には慎重に進めるべきだといえます。

本記事では、ファクタリング契約時の注意点についてお伝えしていきたいと思います。

 

ファクタリング会社の中には悪質な会社もあることに注意

ファクタリングは売掛債権を売買する取引であり、それ自体は全く合法な取引です。

しかし、資金繰りに困った企業が利用することが多いという特性からか、数は少ないものの闇金まがいのことをする業者もあるようです。

そもそもファクタリングは売掛債権の売却なので貸付けではないのですが、悪質な会社になるとファクタリングのように見せかけて貸付けをするようなケースもあります。貸付けをするには貸金業法に登録する必要があり、登録されていない企業からの貸付けは違法です。一度こうした闇金業者を利用してしまうと、その後も大きな損失を被ってしまう危険性があるため、こうした会社とは絶対に取引しないよう、契約前に慎重に判断することが求められます。

 

ファクタリング契約時に注意しておきたい4つのポイント

上述のような闇金業者の利用はもちろん、全うなファクタリング会社を利用する場合であっても、少しでもよい条件で取引したいものです。

ここでは、ファクタリング契約時に注意しておきたいポイントを4つに分けてご紹介していきたいと思います。

契約書を必ず確認

これはファクタリングに限らず、契約書を交わして取引をおこなう場合に共通することですが、契約を交わす前に内容を必ず確認するようにしましょう。

契約書の内容を確認し、気になる箇所があればその段階で質問し、質問しても疑問が解消しないようであれば、場合によっては条文を書き換えてもらうといった事も考えられます。

また、契約書を取り交わす際には、契約書の控えを貰えるかどうかも確認しましょう。通常であれば、契約書は2通作成してファクタリング利用者とファクタリング会社がそれぞれ保管するのが一般的です。しかし、中には1通しか作成しないケースもあります。

これ自体は違法ということではありませんが、後々無用なトラブルに発展してしまうのを避けるためにも、契約書は2通作成してもらうようにすることをおすすめします。ちなみに、悪質な会社だと契約書自体を作成しないようなケースもありますが、これは論外なので絶対にこうした会社とは契約しないようにしましょう。

必要な手続きか確認

ファクタリングでは債権譲渡登記や債権譲渡に関する通知や承認、公正証書の作成などを実施することがありますが、全ての取引でこれをおこなうわけではありません。

特に債権譲渡登記には数万円の費用がかかってしまうことから、その取引が必要かどうか確認することが大切です。ファクタリング契約では、手数料以外に経費を支払う必要がありますが、経費について「一式」として明細が分からないような形にしているケースもあります。

上記のようなケースでは、そのままの状態で契約してしまうことのないよう、必ず事前に明細を貰っておくことをおすすめします。

手数料と経費の額について確認

上述の通り、ファクタリングでは手数料と経費を支払う必要がありますが、それぞれについて適正な額になっているかを確認しておきましょう。

手数料については売掛先企業の信用度や利用するファクタリング会社によって大きく変わりますが、2者間ファクタリングの相場は10~30%程度、3者間ファクタリングの場合は5~20%程度となっています。

経費について特に確認しておきたいのは登記費用です。

ファクタリングで債権譲渡登記をする場合には、登録免許税として7,500円、司法書士報酬として5万円~10万円程度支払う必要がありますが、特に後者については割高に設定されているケースもあるため、よく確認しておきましょう。また、そもそも3者間ファクタリングであれば債権譲渡の通知や承認で対抗要件とできるため、無理に登記をする必要はありません。

不要な手続きであればなくしてしまうことはできないか掛け合ってみるのも一つの方法です。

対面契約かどうか確認

ファクタリング契約は対面契約だけでなく、郵送での契約といったことも可能ですが、高額な金額をやり取りする取引ということもあり、基本的には対面契約で取引することをおすすめします。

特に、ファクタリング会社側から郵送契約を打診してくるようなケースには慎重になったほうがよいでしょう。最悪のケースではありますが、冒頭でご紹介した闇金業者のような場合だと、短期間で開業したり廃業したりを繰り返すことからそもそも事務所を持たず、そのことが原因で対面契約できないというケースもあります。

少しでも怪しいと感じることがあれば、契約を断念するといった判断をすることも大切だといえます。

 

まとめ

ファクタリング契約時の注意点についてご紹介しました。

契約前に契約書の内容をよく確認するといったことはもちろん、手数料や経費の額、対面契約かどうかなど、本記事の内容を参考にしっかり判断するようにしましょう。